オオバコの種のべたべたから歴史を思う

ヘラオオバコの花。大きな穂にたくさんの小さい花がつく

今回はオオバコって言う植物を見ていこうと思います
ただ、この植物ね。皆さん見たことあります?

見たことある気がするけど~覚えてないや~

わかる~。そんな感じの印象の草ですよね
ただ、読者さん全員、絶対に見たことあると断言できるし
見かけること自体に理由のあるおもしろい草だ

地味な葉っぱに地味な花

6月のヘラオオバコの全草の姿

全草で見てもあんまり見覚えはないかもしれません
それだけ地味でパッとしない野草ですよね

それじゃあ簡単に紹介していきましょう

古くは「車前草」と呼ばれ、咳止めやむくみの薬に使われたり
若葉は食用にも使われていました
最近ではサイリウムという名前で健康食品になってたりする

結構、人間の生活には関わりが多かったりするね

人に踏まれることに強い耐性のある植物で
他の植物だと潰されて、耐えられないような場所でも
踏まれながら元気に青々としてたりする

アメリカでは「White man’s footprint(白人の足跡)」なんて呼ばれてたりする
変な名前だよねぇ?しかしこの名前はオオバコをよく表しているのだ

White man’s footprint(白人の足跡)

このみょうちくりんな名前を付けたのは
アメリカ先住民族、ネイティブアメリカンだといいます

白人がアメリカに渡った際に、靴の底についていた種が
開拓のたびに広がる、踏み固められた道によく生えたのでこの名が付きました

実はオオバコの種は
水分を加えると表皮がべたべたの膜につつまれて
どこにでも引っ付くことができるようになります

種を湿らせてみると粘りが出てまとまりができる

つまり
そもそも繁殖力の高い雑草であり
踏まれても平気な耐久性をもち
動物の足にくっつく種ができる
この三つの要素が組み合わさると~・・・

人間が通る道の脇にすご~~~く生えやすい植物
の出来上がるのである

そう冒頭に絶対見たことあるって言ったのはこのため
人間がいさえすれば、ほぼ必ずこの草は生えている

なんだったら車のタイヤにもくっつくので
日本全国、人が行き来するところには絶対いる。強い

紙にくっつけてみた

湿らせた種を紙にくっつけて15分後

紙に載せて15分後。見事にくっついてる
むしろ湿っていた時より粘着力を感じる。乾いたノリのようだ
この様子なら靴やタイヤなどにも容易くくっつけるだろう

オオバコ自体は他の植物との競争には弱い植物とされている
雑草の中で我こそはと高く伸びるタイプではない
背が低く、荒れ地と茂みの境で通りがかりの動物に種を運んでもらう
どちらかといえば、広がっていない、マイナーな雑草だったのかなと

茂みの端っこで慎ましく生えていたのではないかな

しかしこのオオバコ、とにかく人類との相性がとてもよかった
今や人間の足が届く範囲だったら本当にどこにでもあるから
人間の進歩に合わせて大成功した植物の代表と言えるだろう

植物、特に人間とかかわりの多い植物には
今回のWhite man’s footprintのように
名前や別名に歴史を感じるものがあったりする

調べていくうちでそういうものを見つけて
昔はこうだったのかなってこういう植物の歴史を想像するのも
植物観察の楽しみの一つだと思う
もしお気に入りの植物がいたら、試しに調べてみてほしい
もしかしたら知らなかったのその植物の一面が見つかるかもしれません

(調べてみて面白いのがあったらこっそり教えてね)

コメント

タイトルとURLをコピーしました