
キョウチクトウってどんな花?
夏になると、道路沿いや公園で鮮やかなピンクや白の花を咲かせる木があります
こちら本日の主役キョウチクトウです

高さは2〜5メートルほどになり、細長い葉と花が枝先にまとまって咲くのが特徴です
街路樹や公園、学校などに植えられていることが多く
そういえば。と、見かけたことがあるという人も多いのではないでしょうか



綺麗に咲いてるね~
身近で美しい花ですが、実はキョウチクトウには多くの人が知らない意外な一面があります
も~、全部毒
キョウチクトウは、花・葉・枝・樹液・根・種まで、ほぼ全体に毒をもつ植物です
も~、全部毒。毒じゃないところはない!

自然、生物界隈の人って、私含めて毒とか寄生とか、大好きだと思うんだけど(大好きだよね?
そんな僕らでもちょっと引くくらい毒
毒の成分は「オレアンドリン(強心配糖体)」と呼ばれるもので、心臓に直接作用する「強毒」です
推理小説でおなじみの青酸カリよりも強力であり
誤って口にすると吐き気や不整脈などを起こし、重い場合は命に関わることもあります
とはいえ、普通に眺めているだけで危険ということはありません
むやみに触ったり口にしたりしなければ、必要以上に怖がる植物ではないので安心してください
さて「きれいな花」という印象からは想像しにくいですが
手に届くほど身近な植物の中でも特に毒性が強い植物として知られているのですが

んん~?ちょっと待てよ
そう。だからこそ、ここで一つ疑問が浮かびます
「ここまで危険なのに、なぜ街路樹として植えられているのでしょうか?」
毒なのに、全国で選ばれた理由
ここまで読むと
「こんなに危険なのに、どうして街路樹として植えられたんだろう?」と思いますよね
理由はシンプルで
キョウチクトウがとにかく丈夫だったから
日本の湿度の高い真夏の暑さにも負けず
雨が少なくても育つほど乾燥に強く
排気ガスや大気汚染、潮風にも強い
さらに病害虫の被害も受けにくく
なんだったら手入れの手間もあまりかかりません


強すぎる・・・
街路樹には、見た目の美しさだけでなく
過酷な環境でも長く生きられる強さが求められます
キョウチクトウは、その条件をほぼすべて満たしていました
結果、全国の道路や公園、庭木や記念樹などに広く植えられるようになったのです
戦後を人と歩んだ花

キョウチクトウが日本で広く植えられるようになったのは、その丈夫さが評価されたからです
戦後、広島では原爆で焼け野原になったあと
いち早く花を咲かせたことから、復興を象徴する花木の一つとして親しまれるようになりました
その後、高度経済成長期には、暑さや排気ガスにも強い性質が評価され
街路樹や公園樹として全国へ広がっていきます
しかし近年では、毒性への配慮から、新しく植えることを控える自治体も増えてきました
実際に今私が住んでいる市でも、剪定した枝はごみとして出せなくなっています
人にとって便利だったから広まり、時代とともに求められるものが変わるにつれて、その役割も少しずつ変わり始めています
たぶん、みなさんの家の近くにキョウチクトウがあったら
そこにキョウチクトウを植えたいって理由がきっとあったと思います
それは何かの記念であったり、環境に強いからであったり、それとも単純に花がきれいだからかも
これから夏の道路沿いでキョウチクトウを見かけたら
「なぜここに植えられたんだろう?」
そんなことを考えながら眺めてみると、いつもの景色が少し違って見えるかもしれません




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